公認会計士の将来性は大丈夫?
こういった疑問にお答えします。
こんにちは、公認会計士のなおです。
公認会計士になりたいけど、公認会計士という職業が今後なくなってしまうのではないか、AIに取って変われられるのではないか、
将来性は大丈夫なのだろうかと思っている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、公認会計士の業務がAIに取って代わられるときが来るのか、
実際に公認会計士として働いている私の視点からみた公認会計士の将来性について紹介します。
公認会計士になりたいけど、公認会計士という職業に将来性があるか不安に感じている方にぜひ読んでいただきたいです。
公認会計士のなり方についての記事はこちらを参考にしてください。
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そもそもAIに代替されるといわれたきっかけ
公認会計士がAIに代替されると言われるきっかけになったのが、2015年に野村総研とオックスフォード大学で行われた共同研究の結果です。
この研究によると、公認会計士が将来AIに代替される可能性は85.9%という結果になっています。
この研究から、色々なところで公認会計士という職業が将来なくなるのではないかと懸念がされるようになりました。
AIに代替される業務
公認会計士の業務は、数値の入力、書類のまとめ作業のような誰でもできる単純な作業から、専門家としての判断を要する高度な業務まで様々あります。
公認会計士の業務は、誰でもできるような単純な作業も多くあり人手不足になっているのが現状です。
専門家としての判断は、議論の余地がある答えがないものに対して行うことが多いので、完全にAIに取って代わることはないでしょう。
AIに代替されるといわれる業務としては、誰でもできる単純な作業の方です。
現場の公認会計士からすると、早く取って代わってほしいというのが現実です。
実際私も公認会計士として働いていますが、AIにやってもらった方がミスや間違いもなく効率的に作業でき、
判断が必要な部分に多くの時間を費やせるなと感じる局面はたくさんあります。
ですので、単純な業務については、AIに代替されたとしても公認会計士としては何も不自由なく、
むしろ本来やるべき仕事が行えるので、ありがたいです。
AIに代替されない業務
上でも述べたように、公認会計士の業務でAIに代替されない業務は、公認会計士としての職業的専門家としての判断を行う業務です。
なぜなら、職業的専門家としての判断が必要な場合は、多くの場合、答えのない問題に対して、専門家としてそれぞれの事例に合わせた判断を行うからです。
例えば
企業がソフトウェアの開発をしている場合、開発にかかった費用は、ソフトウェアとして資産計上されるのか、それとも費用計上されるのか、判断がつかない場合があったとします。
資産に計上するためには、以下のどちらかの要件に該当する必要があります。
資産計上の要件
・当該ソフトウェアによって将来の収益獲得に貢献するか
・費用の削減効果がもたらされるか
上記の要件に該当しない場合は費用になります。
ここで、実際の実務において、皆さんは、ソフトウェアの開発段階において、
当該ソフトウェアが将来の収益獲得に貢献するか、費用削減の効果がもたらされるかて判断できますか?
おそらく100%自信をもって回答出来ないと思います。
開発中のソフトウェアの開発の成功確率にもよりますし、会計士であっても事案によって意見が異なるからです。
このような人間によって判断が異なるものに対してAIで判断することは困難で、AIに代替されることはないでしょう。
公認会計士協会としての見解
公認会計士協会としての見解も同様、監査は、経営者とのディスカッションや深い考察が必要なので、
AIには難しく、逆にAIが発達して、膨大なデータの収集、分析、照合など自動でできるものを任せられれば、
人間でしかできないことに多くの時間を割くことができ仕事の時間を短縮でき、
より豊かな人生を送ることができるといっています。
公認会計士の需要
次に、今後公認会計士の需要があるかどうかですが、
昨今、公認会計士の需要は増えており今後も増えることが予想されています。
コロナの影響もあり、合併や事業移転をする会社が多く、会計相談や買収価格の相談など多くあります。
またコロナを機に社会経済が変化してきているので、今後も公認会計士の活躍の場はさらに広がるでしょう。
さらに、公認会計士の独占業務である監査は、上場している会社は必ず監査を受けないといけないので、監査という業務は今後もなくなることはないです。
そのため、公認会計士の業務がAIによって、効率化される未来が近い将来、来るかもしれないですが、
完全にAI取って代わられることはなく、将来性がある職業です。
公認会計士の数の増加
公認会計士の数はどうでしょうか。
論文式試験の合格者数推移(会計士の増加推移)
修了考査の合格者数の推移(公認会計士の増加推移)
上の表から分かるように、2006年~2008年の大量合格時代を除いて、やや減少傾向にはありますが、
毎年会計士になる方、公認会計士になる方は約1,000人ほどです。
そして、この傾向は今後もしばらく続くといわれており、会計士人口は、今と大きくは変わらないでしょう。
ですので、公認会計士の将来性について不安に思う必要ははなく、安心して公認会計士を目指していただければ大丈夫です。
公認会計士になるメリット・デメリットに関する記事はこちらを参考にしてください。
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おわりに
公認会計士の将来性について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
AIに取って代わられると予想がつく業務もありますが、公認会計士としての判断に関する業務は、公認会計士でしかできなく無くなることはありません。
そのため、これから公認会計士になりたいと思っている方は、安心して全力で挑戦して欲しいです。
私が公認会計士になって思うことは、業務面や働き先、働き方など本当に色々な選択肢があり、
普通のサラリーマンでは経験することのできないことが、公認会計士試験に合格するだけでたくさん得ることができます。
また、収入面でも普通のサラリーマンより多く、転職先も多いので職を失うこともなく安定した収入を継続して得ることができます。
公認会計士の就職先、転職先、年収に関する記事はこちらを参考にしてください。
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